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restaurant SIO

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何も無い非日常「べにや無何有」(石川 山代温泉)

Friday, December 12, 2008


うつろう自然を一枚の絵画のように取り込んだエントランスのサロンは、旅人を最高の演出で迎えてくれる。

広大な敷地に僅か17室、余分な物を削ぎ落とし本当に必要なものだけを残した贅沢な宿。


パブリックスペース、ダイニング、客室、目に入る風景は楓や赤松の雑木林。そんな何でも無い景色とゆったりと流れる時間を手に入れたいのなら、この宿は最高の場所だ。



手入れは行き届いているが、手を入れすぎない。玄関へと続くアプローチは、訪れた日、紅葉の落ち葉で彩られていた。
(方林円庭)


山代温泉街を抜けて小高い丘を登った行き止まりにべにや無何有はある。小雨が降っていたこの日、駐車場に止めた車のドアが開き切らない内に、傘を持った支配人が駆け寄ってきた。チェックインまで30分以上前にも関わらず、訪れる客に注意を払っている。

玄関までのアプローチは石が敷かれ、紅葉が美しい小路になっている。玄関を入ると広々としたサロンがあり、そこで絞りたての林檎ジュースのもてなし。サロンの窓からは、造作の無い美しい林が広がる。傍らには薪ストーブの火がゆらめく。

館内のは装飾らしいものは一切無く、壁は珪藻土の柔らかいベージュ色で包まれ、宿を包む林の緑と調和している。

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