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AKI NAGAO

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restaurant SIO

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武相荘(旧白洲邸)

Saturday, October 20, 2012

白洲正子の「鶴川日記」を読んでから、一度訪れたいと思っていた武相荘。鶴川駅を降りて街道沿いを15分くらい歩いて行く。入り口の街道沿いにはファストファッションやファミレスの看板、幟が多く興ざめ。金木犀の香りが救いか。『周囲の変化はすさまじく、母と私が共有している記憶は、もはや我々が暮らした家の敷地の中にしかもう残っていないような気がします。(「鶴川日記」−復刊によせて牧山桂子)より

次郎と正子がこの家に引っ越してきたのは昭和18年、当時既に100年以上経っていたというボロボロの茅葺き屋根の農家を、時間をかけて修復して一度も引っ越しをしないで60年以上住み続けた。長屋門、茅葺き屋根、三和土、梁、今では殆ど見る事のない日本家屋。

開館と同時に入ったので殆ど人はなく、静謐な雰囲気。

長屋門をくぐり母屋へ続く石畳は細く(上)、庭で大きく広がって裏山に続く鈴鹿峠でまた細くなる(下)。川の流れの様にリズミカル。

竹林、雑木林の中を巡る鈴鹿峠(敷地の一部)。紅葉には未だ早いが小さな野花があちこちに。

蹲と水引

こちらの表情もいいな

石畳の間に咲く、ゲンノショウコ(現之証拠)。服用すると忽ち効き目が現れることからこの名が付いたとか。

紫式部

母屋脇の愛らしい沖縄雀瓜

正子がこの下に次郎の遺髪を埋めた三重塔

蹲が有るかと思えば、こんな洒落た水道栓も。次郎がイギリスから取り寄せたものかも知れない。
次郎が17歳の頃に乗回していたPAIGE(ペイジ)。NHKのドラマの為に輸入されたもの。

エレガントなスポークは次郎らしい

老柿越しに見る長屋門

母屋入り口の灯火

武相荘では、次郎と正子の生活が忠実に再現されている。建物は質素だが中に入ると二人の個性が強烈に主張しあっている。革張りのソファー、テーブルにはスコッチウィスキーと読みかけの雑誌が有るかと思えば、魯山人の湯呑みや古備前の壷、古墳時代の薬研、室町時代の能面、、、どれも本物ばかり。カントリーチックな田舎暮らしじゃなく、知性に溢れた洗練された暮らし。


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