「鮎」と聞いて心躍るのは太公望だけではないだろう。幸か不幸かこの時期連日満員の、鮎正は帰り道の途中にある。7月に入ってそろそろ型も上がって来ただろうと思って予約の電話を入れたら席が取れる日が連休の最終日だけ。鮎好きの多さに驚く。
鮎正は本店が島根にあり、そちらから毎日高津川の天然鮎が送られて来る。新橋は暖簾をあげてから今年で50年になるという。カウンターの隅では着物姿の大女将が客席と厨房に目を配っている。
料理は11品全てが鮎料理。地元でなければ中々食べられない背ごし、塩焼きに始まりこの店の名物うるか茄子と続く。このうるか茄子、生うるかの爽やかな苦みが揚げた茄子に絡んで何とも言えない旨さ。気が利くことに残ったうるかを余さない様に少量のご飯が一緒に供される。
鮎の中にうるか味噌を射込んだ、うるか味噌包み揚げ。淡白な身に苦みがアクセント。
酢の物
鮎の旨味が凝縮された鮎ご飯。旨い旨いとがっついていると、大将が出汁に使っている焼いた鮎の骨を見せてくれた。
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