オープンして丁度一ヶ月経った中標津のFenêtre(フェネトレ)に再訪した。キャンプ場からの移動
で町に着いたのは2時過ぎ。この日は中標津町最大の祭りにして盆踊りの提灯の数が日本一
盆踊りのパレードが始まっていた。前日に台風が抜けて猛暑の最中で気の毒に思えたが、沿道
は見物の人々で華やかな雰囲気だった。もう何十年も夏祭りに出掛けることなど無かったが、
先月訪れてシェフの料理を堪能したので、期待値は自然と高まる。この日はシェフを知る5人が
札幌から集まったので、ちょっとプレッシャーを掛けたんじゃないかと思う。
アミューズの白レバーのテリーヌと玉蜀黍のアイスクリームを食べて、遥々訪れた甲斐があった
と実感した。
冷たい前菜は、高値で今話題の"秋刀魚"を使ったもの。秋刀魚に幸水(梨)をあしらうなんて、
流石のセンス。
スープはガスパチョに桃と地元の大粒のブルーベリーを浮かべて。
羅臼産のカスベをレタスと共に。発酵バターの香りとシェリービネガーの酸味でアクセントを
付けている。唸る!
魚料理の二皿目は花咲蟹とシマエビのリゾットに青マス(カラフト鱒)を戴いた贅沢なもの。
リゾットは濃厚でど真中のストライク。青マスは道外には殆ど流通していないが、道東方面では
今が旬の魚。鮭や桜鱒に比べて格下に見られがちで、僕もそう思っていたが概念を改めなけ
ればならない。
肉料理はシキンボのポアレ。写真だと大きさが分かりにくいが300g位あったと思う。
シキンボ(外腿の一部位)を食べたのは初めて。脂肪は殆ど無く、硬めの部位なので火入れが
難しそう。生では噛み切れないし、火を入れすぎるとパサついてしまいそうだ。
シェフが時間を掛けて焼き上げた塊は素晴らしかった。繊維の中にタップリと肉汁を湛えて、
噛締めると口の中に広がる。脂分に誤魔化されない本来の旨みが染み出てくる。
Fenêtre フェネトレ
0153-72-3775
誕生日のMさんにシェフからのサプライズ
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